今年の4月に大きく若返りをした鹿児島経済同友会、僕ちゃんもロートル(老頭児☜中国語的な意味合いではなく日本語的な意味合いです)スタッフとして3年ほど前に有難くも声掛けをいただき「市街地活性化委員会」を担当させていただいたのですが、この夜はその声掛けをしてくださった玉川前代表幹事とその後を引き継いだ津曲新代表幹事との慰労会と激励会を兼ねての食事会でした
会場は天文館のグルメ通り、ミシュランスターシェフのイタリアンのお店「イル・チプレッソ」!!
久しぶりの古畑シェフ夫妻のミシュランの星の今日のメニューはどんなんかなぁ〜的なワクワク感...
いっつも鹿児島の新鮮でおいしい海のもの山のもの土からのものそしてお肉、すべての食材をその味を活かしつつミシュランスターのその人柄と発想力、傑出した味覚と腕で毎回新しい鹿児島ならではのお料理を安価なコースとして提供してくださるのです
まずは青年会議所の時もお世話になり、またこの鹿児島経済同友会を10年も牽引し続けてくださった玉川先輩からのあいさつを頂き、そして奥様のヨッシーさんからの今日のお料理に関する丁寧な説明があり...
そのあとのお料理一つひとつがこれまったおいしいこと!! それと僕ちゃんおいしいバケット(パン)をいくついただいたか、もう数えられんくらいたくさん食べてしまいました
そして新しく選任された津曲代表幹事から決意表明をいただいたりして、シェフの意気な計らいで特別なドルチェ(デザート)が出されたり
それにしても2人の新旧代表幹事の話を聞いていると、さすがにジャンルを超えて大きく事業を経営されているだけあり政治経済にとどまらず、世界史、世界文化、音楽、スポーツどんなジャンルにおいても深くて面白いお話が聞けるし、実にアカデミックというかお二人の情報の圧倒的豊富さとものすごいインテリジェンスを感じてしまうのです
そしてメインディッシュもドルチェも当たり前においしかったのですが、一番この夜に僕ちゃん的に感動したのが、このメインディッシュにも添えられていた「バルサミコ酢」の奥深さ...
ヨッシーさんとシェフはお二人で前にイタリアのバルサミコ酢博物館にも行っておられ、当然のように詳しくていらっしゃったのですが、僕ちゃんが「バルサミコ酢って何でどうやってできてるんですか?」と原始的な質問したその答えにドギモを抜かれてしまいました
まずバルサミコ酢はワインと同じブドウからできているということと、イタリアのエミリア・ロマーニャ州、モデナとレッジョエミリア、この地方で伝統的な製法で作られたもののみが伝統的なバルサミコ酢として格付けされているのだそうです、ワインと同じようにタルで熟成するのですが、一番最短のもので12年間、高級なものになると平気で100年間くらいの時間をかけてタルを5種類くらい移し替えつつ熟成しつつ香りをつけていくんですって?!
つまり仕込んだ人が自分の人生でそのテイスティングすらできないくらい長い時間軸の世界観でつくられる職人技なのだそうで、当然お値段は高くなりますよね...「1滴で」日本円で100円くらいするものが沢山あるのだそうです、さすが世界に冠たる「イタリア料理」ですよね?!
それにしてもこの会、いつ参加してもそれぞれの業界で活躍されている情報が豊かで独自の視点をちゃんと持っている面白い方々ばかりで、アッという間にこの夜も時間が過ぎてしまっていました
この後もバルサミコ酢やワインのトリビア話や時事問題、そして「ラテン語」とはヨーロッパにおいて何だったんだろうとか、そしてそんな歴史と対比してこれからの日本そして鹿児島の話...実に勉強になるのです
でもこの夜の玉川先輩の数々あった素晴らしい話の中、今回の世代交代では「まるでバルサミコ酢づくりのように」粘り強く時間をかけてでも熱意をもってこのポストに「どうしても津曲代表幹事を」と引き寄せたといわれる通り、今のこんな激動の時代こそ大きく普遍的な世界観を持ち、それに純粋に響き合える「この人ぞ」という後輩を見定め、ハートを熱くして説得し続け、最後にバトンを潔く託せる...
そんな実はなかなか出来ないリレーを成し遂げたお二人なんだなぁと改めて感じる美味しい夜でした