まさに今スポーツの秋真っ盛りで、あのラグビーのブレデイスロカップ開催と同じ日11月1日(日)に、神宮球場では秋の東京六大学野球の最終戦、早稲田大学が優勝をかけた早慶戦第2戦が開催されたのでした。
実は僕の同期会の「慶応121期応援席」の仲間も大勢この神宮球場の学生応援席で応援を送っていたのですが、僕は今回はどうしてもタイミングが合わずに自宅でテレビでの応援となったのでした。
この週末の早慶戦で早稲田が慶応に勝ち越せば、明治大学を抑えて早稲田の優勝だったのですが、そこは伝統の早慶戦、慶応も総力を挙げて必死で早稲田に立ち向かうのは、100年以上の歴史の中の常識なのです。
結局この試合2試合慶応の連続勝ちで、早稲田は優勝を阻止され、明治大学の優勝が決定したのでした。
早稲田が1敗で迎えたこの日曜日の2試合目も、初めから慶応ペースの試合でやっと最終回になって早稲田らしい反撃があり、やっとの思いで慶応は7対4で「逃げ切った」という感じの勝利だったのでした。
早稲田の学生も慶応の学生も4年生は最後のシーズンということもあり、感極まって涙を見せる選手も大勢いましたが、なんとその中で、あの斉藤佑樹君が大泣きをしているではありませんか! 彼は3年生、だから来年もあるのですが、彼は4年生の先輩に対して、自分がふがいなくて涙しているのでした。
斉藤君は前日の第一戦の試合で早稲田のエースとして満を持して先発し4回を6安打3失点でKOされていたのです。
でもすごいですよね、僕はあの「日本野球の聖地」ともいえる早慶戦を生で何度も観ているので、神宮球場のあの早慶戦での舞台でしかない、独特の緊張感というか重圧みたいなものがよくわかるのです。
そんな中で、当然勝てるだろうという期待を一身に背負って、伝統の早稲田の看板を背負い先発するということは、とても並大抵のプレッシャーではありません、ある意味「明日もある」プロの世界よりももっと残酷なシチュエーションでの投球なのです。
斉藤祐樹君はそんな中で結果を出せなかったことを、今シーズンで早稲田大学野球部を卒部していく4年生の先輩たちに「すまない」という気持ちで涙を流したのです。
人のために涙を流せる「斉藤祐樹」という男、素晴らしいですよね・・・
スポーツは時に残酷ですが、慶応が早稲田に勝ったことよりも、そんな斉藤君にアマチュアスポーツスピリットの真髄を見せてもらったような気がしました。
どんなに素晴らしい能力を持ったスポーツ選手でも、プロスポーツ選手として生きられるのはせいぜい30代後半まで、それも最後までプレーできるのは、ほんの一握りの人々ですよね。
むしろそのあとの人生のほうがずっと長いわけです、早稲田大学という素晴らしい歴史と人的ネットワークの中で、こんな涙を流せる「斉藤君」を周りの人々が助けないわけがありません。
きっと斉藤佑樹君は、将来たとえ野球を離れても、素晴らしい人生を送れるはずです。もちろん僕も彼の大ファンになってしまいました。
- 2009.11.03 Tuesday
- 趣味のスポーツ
- 10:00
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- by なりブー