12月16日、日曜日の夕方16時から今年で第34回目(34年目)となる鹿児島の年末の風物詩「かごしま県民第九演奏会」が鹿児島市内の宝山ホールで開催されました
僕ちゃんにとって「かごしま県民第九合唱団」としての合唱は今回、生涯で7回目だったのでした
今年は日本で初めてベートーベンの第九交響曲が演奏されて100年目となる記念すべき年、初演は第一次世界大戦後の1918年6月、徳島県鳴門市の俘虜(ふりょ)収容所にいた約1000名のドイツ兵たちの中からの有志による演奏だったのです
これは15日夕方、前日の「ゲネプロ(ゲネラルプローベ)」と呼ばれる、指揮者、ソリスト、オーケストラの皆さん全員で本番さながらの練習の風景です、そしていつも心から感謝するのはボランティアとしてこの合唱団のお世話を34年間にわたりしてくださっている下野おねえさま田鍋おにいさまはじめ、いつも笑顔の素敵なお世話係のみなさま
会場となる鹿児島市内の宝山ホール横に立つ軍服姿の「せごどん」は1年間の大河ドラマを終えられて、僕ちゃんには心なしかホッとした感じの表情に観てとれました😊
今回の指揮者はウィーン在住で札幌交響楽団の指揮者でもある垣内悠希(かきうちゆうき)さん、ソリストは全員鹿児島県出身でライジングスターの若い方々でソプラノに平田由希さん、アルトに北薗彩佳さん、テノールに大平倍大(ますひろ)さんそしてバリトンにいつも合唱指導でもお世話になっている片倉先生の息子さんで「片倉 旭(あさひ)」さん
ちなみに鹿児島は1860年代の前半に日本でもいち早くイギリスに習って「薩摩藩軍楽伝習隊」を結成したり、またその歴史故かクラシック音楽に対する意識はとても高くて、地方都市では極めて希な例として40年近く前から国内最高級のクオリティといわれる「霧島国際音楽祭」を開催し続けていますよね?!
そして本番当日は午後4時の開演に先立ち、再度全体練習があり僕ちゃんらはお昼の12時半に集合がかかったので、僕ちゃんも早めの昼食を済ませて、自宅からこの宝山ホールまで雨の中を約12〜3分ほど歩いて向かいました
本番前、91名の「かごしま県民第九オーケストラ」の皆さんは舞台すそに、そして316名の合唱団も緊張しながら舞台裏の上下4カ所に別れて出番待ちのスタンバイをしています
今年も沢山、大変なことも楽しかったこともありましたが、とりわけ今年はソプラノソリストの平田由希さんのお父様に生前お世話になったという思いと、そして第九伝来100周年の今年は僕ちゃんにとって5歳の時からいっつも頼りっぱなしのジノちゃんご夫妻に感謝の念を込めて「第九」を聴いてもらいたいという思いで2年間さぼっていたこの合唱団に参加を決心したのでした
今年は1曲目に、やはりベートーベン作の「プロメテウスの創造物」を演奏されました、その後に合唱団が入場してベートーベンの1824年の9作目にして最後の作品「第九交響曲」が第1楽章から演奏がスタート、そして第4楽章で合唱が約25分間ほど入るのです
それにしてもこのベートーベンが作詞したバリトンソロの出だしの部分のこのドイツ語歌詞の内容「おお、友よこの調べではない! もっと快い喜びに満ちた調べを歌い始めよう!」に続くフリードリヒ・フォン・シラーが作ったこの曲の歌詞の世界観のすごいこと!!
シラーが熱心なフリーメイソンリーであったこともあり、選民思想の強い当時のオーストリアでこのような歌詞で演奏される事自体が、実に奇跡というか、多分命をかけて本当の意味での「世界平和への祈り」を曲に乗せて歌い上げたのだと思うのです
そんなシリアスな歌詞を歌いながらも自らもソリストの声やオーケストラの素晴らしい音、そしてそんな歌詞にトリハダをたてて涙を流しながら歌ってしまう情けない仏教徒の僕ちゃん、でもみんなやり切った感の満足げな顔をされていらっしゃいますよね(写真は大学同窓生のミュージシャン藤崎さんが撮ってくださった貴重な一枚!!)
400名からの大合唱とオーケストラの音での「歓喜の歌」は多分テレビで見ててもその音量と迫力は実際の10分の一も伝わってこないと思うのです、だからこそ一番大切な友「ジノちゃん」とも100年目の「歓喜」を絶対にこの会場で共有したかったのです
芸術はどうしようもない苦悩や絶望、それをブレイクスルー(打破)したいと願い続けるそのパワーで出来上がる作品も沢山あり、それを歌いそして聴く人々にも大きな希望や笑顔を与えてくれるものだと確信するのです
今年もこの「かごしま県民第九演奏会2018」の様子は12月31日大晦日の午後3時よりMBC南日本放送で放映されるので、よかったらぜひご覧になってくださいね!!
- 2018.12.22 Saturday
- 音楽
- 01:09
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- by なりブー