6月4日火曜日の夜は、前からずーっと期待に胸を膨らませて待っていた「21世紀のモーツアルト」イタリアの「ジョヴァンニ・アッレーヴィ」氏のかごしま県民交流センターでのライブでした
僕のたった56年間の人生の中ですが、その中で今までに聴いてきたピアノのメロディの中で初めて感じる最高の「奇跡」の世界でした
ジョヴァンニ・アッレーヴィ氏は1969年4月生まれでミラノ音楽院でピアノと作曲を極める一方で哲学においても“現代哲学の空虚”というテーマで優秀な成績で博士号を取得
作曲家としての国際的な成功は世界中で最も知られ愛されているオペラの一つ、ビゼー「カルメン」の叙唱部の編曲からはじまり、2005年4月には、パレルモのテアトロ・ポリテアーマにて、彼に作曲を依頼したシチリア交響楽団の92人のメンバーとともに、ピアノとオーケストラのために初めて作った作品「ベスラーンの葉」を演奏し、その芸術表現が世界的に認められ、その年ウィーンで「ベーゼンドルファー・アーティスト勲章」を受賞、そして母国イタリアではその素晴らしいピアノタッチが評されて「レカナーティ・フォーエバー・フォー・ザ・ミュージック賞」を受賞されました
更にその年の5月には3枚目のソロ・アルバム「NO CONCEPT」(Bollettino/BMG)を中国、ニューヨーク、イタリア、ドイツ、韓国でリリースし、このアルバムの中の“Come sei veramente ”(ありのままのあなた)は、アメリカ人映画監督スパイク・リーが撮影したBMWの国際CMで使用されています、これは多分日本でも多くの方々が耳にしたことがあるはずですよね
彼の演奏は時にはショパンのようにある時にはチックコリアのように、そしてある時にはオスカーピーターソンをほうふつとさせるような...でもジョヴァンニ本人は、クラシックの世界の中心に居ながらにしてクラシックアーティストのように作曲者の音符への忠実性に固執することもなく...やっぱりだれとも絶対に違うのです、つまり唯一無二のジョヴァンニ・ワールドをこの夜もたった一人で存分に表現してくれました
僕ちゃんは実はピアノソロコンサートだったら寝てしまうかも、なんて思ったりしていたのですが、絶対にあり得ないことでした...彼の弾く鍵盤が奏でる音階とタッチは感動的にスムーズで美しいフォルムの曲線で繋がっているようなイメージで、でも時にラテンミュージックよりも情熱的に激しく、また時にはラグタイムジャズのように解き放たれていて、まるで彼に何かが舞い降りてきて演奏しているようでじっと手元を観ているとその彼の指はまるで美しい波の動きのようでした
そして単にメロディアスなだけでなくちゃんとクラシックで裏付けされた正確性と高度なテクニックでいて、それでなおかつリズムも多彩すぎで、だけどやっぱりメロディアスで...もう驚きと感動に満ちていて表現のしようがないのです
まるでステージの上でも少年のような仕草で照れながらもピアノに向かうと最強の表現者となる彼はもともとパニック症候群を患っているとききました、でもひょっとすると芸術の世界で天才と言われる人々の感性って繊細すぎるからこそそうならざるを得ないこともありうるのではないかと思うのです
哲学に裏打ちされた個性的な表現こそ輝くものがありますよね! 彼こそ天がこの現代の世に遣わせたピアノメッセンジャーかもしれません、そしてそして驚いたのがこの夜、彼がステージで最後に聞かせてくれた曲はなんと彼自身が17歳の時に生まれて初めて作曲した「JAPAN」という、まだ見ぬ憧れの国のイメージを描いた曲でした
そのうち大好きになってくれた「KAGOSHIMA」とか「SAKURAJIMA」とかいう曲を書いてくれちゃったりなんかしちゃったりして(^^ゞなんて期待もしてしまうのです
こんな素晴らしい才能を鹿児島に導き連れて来てくれたyossyさん、お忙しい中での通訳アテンドも本当にご苦労様でした!! 本当に有難うございました"Gracias!!(^o^)丿"
- 2013.06.10 Monday
- 音楽
- 13:49
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- by なりブー